インターネットの文字は均一な温度

こんにちは。神崎です。

今日は私事で身辺にあった悲しい話をします。

注意:記事を読み終わっても特に励ましや慰めはしないでください。

数日前、僕の叔父が亡くなったと昨夜聞かされました。

 

「死ぬ前に一度でいいから会っておきたかった」という、

あまりにも耳に馴染んでしまっている言葉が口から出ました。

 

本当にすごくショックで悲しくて、

こんな後悔の感情は人生で初めてでした。

 

会った回数こそ少なく、それこそ話した内容の記憶もおぼろげですが

僕の中で本当に本当に「格好の良い人」の印象だったのです。

いつも身なりの整った人で「いつか叔父さんのような人になりたい」と

ずっとずっと、尊敬していました。

 

絵を描くことが好きだった僕に、

「これで絵具でも買いなさい」とお小遣いをくれたこともありました。

 

若い頃、とはいえ恐らく50代ぐらいだった頃の叔父さんは

短く整えた黒髪に、特徴的な――左右対称に、一部だけ白髪が入った人でした。

染めている訳でもなく自然にそうなったそうです。

 

僕が記憶に残っている限りで最後に会ったのは、

その特徴的な髪形の面影も無く、自分のその時の印象から

ずっと老いた叔父さんの姿でした。

 

確か、学費の手伝いをしてくれたことのお礼に行ったのだったと思います。

しかし話してみれば、変わらぬ元気で恰好の良い叔父さんでした。

 

それが最後でした。

 

 

数日前、眠っている間にそのまま逝かれたそうです。

原因は病気などではなく、純粋な老衰だったとのことです。

とても安らかな顔をしていたと聞かされました。

 

 

 

僕は、人間の死は、コンピューターの電源が落ちたものと似ていると考えています。

家族はわかりませんが、僕は無宗教で、基本的に無神論者です。

 

そして時たま、希死念慮を持つ人間でもあります。

 

 

けれど、自分の尊敬していた近しい人間の死にこれだけ

自身の感情が大きく揺れ動くのを体感したのは初めてでした。

 

 

けれども僕の希死念慮は変わりませんでした。

 

 

 

今、僕は『人の死』『幸せの定義』……これらをテーマにした作品を作っています。

 

先日「100日後に死ぬワニ」というまんがが話題にもなりましたね。

僕もリアルタイムで追いかけていました。

 

確かにあの時も、心は動かされました。

 

 

ですが、今回は「本当の人間の死」に直面しました。

今日の晩に叔父さんの通夜が行われるそうです。

 

お昼ごろにtwitterでつぶやいたものです。

 

気持ちはまとまっていません。

哀しい、つらい、なぜ、と言葉にならないような言葉は流れます。

こんな風に、インターネットの海に自分の親族の死を書くことは

他に何人かの顔も知らない人たちもしていることでしょう。

 

けれどキーボードを叩いて残した2バイトの文字たちなんていうのは、

ブラウザだとか文字コードだとかに指示されて表示されてるだけの

なんてことのない均一な文字にしかなっていないわけです。

 

画面を通せば、本当の書き手の温度なんて伝わらないもんです。

せいぜい感じられるのはディスプレイの温度くらいです。

 

 

これだけぐちゃぐちゃと書き倒して何が言いたかったのか。

 

 

本当の感情は、どんな方法を使っても残せないけれど、

僕は、叔父さんの死が、かなしかった。

 

0


    PROFILE

    おさがしもの

    CALENDER

    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31      
    << May 2020 >>

    しえん

    ここからお買い物してもらえるとちょっぴり制作費の足しになります!

    selected entries

    categories

    archives

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM